【FX】来週の戦略(20160606)
FX(外国為替証拠金取引)に関する、私なりの来週の戦略を記載しておきます。
トレードのご参考にして頂ければ幸甚です。
ボリンジャー・バンド(設定値を20)を利用したチャート分析です。
※4通貨(ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円)ペアのみ
概況
今週は、円高基調で推移しました。
国内要因としては安倍首相が消費増税延期を発表し、その会見の場で具体的な金融政策に言及しなかったことを受け、政策材料の出尽くし感から、リスクオフの円買い・株安で推移しました。
国外要因としては、2日に開催された石油輸出国機構(OPEC)総会では、任意の生産を事実上容認する方針が決定され供給過多の懸念に伴い原油価格が50ドルを超えることができず下落しています。
極めつけは、3日(金)に発表された米国雇用統計の悪化でした。
非農業部門雇用者数は市場予想16万人増のところ、わずか3.8万人増という非常に悪い結果でした。
これは、大手通信事業者・ベライゾンのストライキによる3.5万人分が関係していると言われているようですが、それを考慮しても、想定以上に低い数字です。しかし、失業率は市場予想4.9%のところ、4.7%と改善しておりましたが、あまり材料視されず、米国の6月利上げ期待後退から、USDが大きく下落し、リスクオフの円買い・株安で進行しました。
一方、欧州中央銀行(ECB)の政策金利は予想通り据え置きを決定し、ほぼ無風で通過したものの、ドラギ総裁の「成長リスクは下方に傾斜しているという」発言を受け、ややEURが売られる展開でしたが、米雇用の悪化に伴い、反発しています。
最後に、英国のEU離脱に関する国民投票ですが、先々週の世論調査では、「EU残留派」が「EU離脱派」を上回ったことを受け、GBPが上昇しましたが、今週は一転し、「EU離脱派」が「EU残留派」を上回った事を受けて、GBPの下落を後押しする結果となりました。
※EU離脱の是非を問う国民投票は、6月23日に予定されています。
来週は、これらを考慮にいれた株安・円高の展開が予想されます。
その他要因としては、原油価格、英国のEU離脱等の材料もあるため、これらの材料を意識しながらの神経質な相場が続きそうです。
注目経済指標
重要度が高い経済指標が発表される日時は、相場が激しく動く可能性があります。
ポジションを持つ際は十分注意して下さい。
発表時間(日本時間) | 国 | 主影響 通貨 |
指標 |
---|---|---|---|
06/06(月) | |||
休場 | NZ | NZD | 女王誕生日 |
15:00 | 独 | EUR | 製造業受注 |
06/07(火) | |||
01:30 | 米 | USD | イエレン・米FRB議長 講演 |
13:30 | 豪 | AUD | 豪中銀 政策金利 |
15:00 | 独 | EUR | 鉱工業生産 |
16:30 | 英 | GBP | ハリファックス住宅価格 |
18:00 | 欧 | EUR | GDP |
06/08(水) | |||
08:50 | 日 | JPY | 実質GDP GDPデフレーター 国際収支 |
10:30 | 豪 | AUD | 住宅ローン約定件数 |
16:15 | 瑞 | CHF | 消費者物価指数 |
17:30 | 英 | GBP | 鉱工業生産 製造業生産高 |
20:00 | 米 | USD | MBA住宅ローン申請指数 |
21:15 | 加 | CAD | 住宅着工件数 |
06/09(木) | |||
休場 | 中 香 |
龍船節 端午節 |
|
06:00 | NZ | NZD | ニュージランド中銀 政策金利 |
08:50 | 日 | JPY | 機械受注 |
10:30 | 中 | CNY | 消費者物価指数 生産者物価指数 |
14:45 | 瑞 | CHF | 失業率 |
21:30 | 米 | USD | 新規失業保険申請件数 失業保険受給者数 |
06/10(金) | |||
休場 | 中 | 龍船節 | |
08:50 | 日 | JPY | 国内企業物価指数 第三次産業活動指数 |
15:00 | 独 | EUR | 消費者物価指数 |
15:45 | 仏 | EUR | 鉱工業生産 |
21:30 | 加 | CAD | 失業率 |
23:00 | 米 | USD | ミシガン大学消費者信頼感 |
テクニカル概況
USD/JPY
<月足>
-ミドルライン:横ばい
-ローソク足 :陰線・ミドルライン下
<週足>
-ミドルライン:下向き
-ローソク足 :陰線・ミドルライン下
<テクニカル概況>
月足は、ミドルラインは横ばいですが、ローソク足がミドルライン下で推移しており、現時点ではレンジ相場の様相です。MACDはデッドクロス、RSI・スローストキャスティクスは下降基調での推移です。
週足は、ミドルラインが下向きかつローソク足がミドルライン下で推移しているため、下降トレンドです。先週戻しましたが、ミドルラインにタッチし、上ヒゲをつけています。MACDは0ライン下で収縮中、RSIは下降基調、スローストキャスティクスは、売られすぎ圏内(25%以下)から抜けだしているため、一旦調整が入っています。
本格的に再下落するためには、MACDが0ライン下、RSIが50%ライン下の状態で、スローストキャスティクスの下向き変化 or 105.60円を大きく割り込む必要がありそうです。
<来週の戦略>
まずは、6日(月)の日本市場がどう反応するか見極めたいと思いますが、105.60円を明確に割り込まなければ買い(逆張り)、割り込めば売り(順張り)で攻めたいと思います。
EUR/JPY
<月足>
-ミドルライン:下向き
-ローソク足 :陰線・ミドルライン下
<週足>
-ミドルライン:下向き
-ローソク足 :陰線・ミドルライン下
<テクニカル概況>
月足は、ミドルラインが下向きかつ、ローソク足もミドルラインよりも下のため、下降トレンドで推移しています。MACDは、0ラインを割っており、RSI・スローストキャスティクスともに50%下・下向きで推移しているため、下降基調です。
週足も、下降基調で推移しています。ミドルラインが下向きかつ、ローソク足もミドルライン下での推移です。また、今週は、直近の安値を更新して引けています。MACD・RSI・スローストキャスティクス共に、下降基調です。
<来週の戦略>
これまでは、124.60円近辺〜121.50円近辺のレンジで推移していましたが、121.50円を割り込んで引けています。週足では、124.60円近辺に届かず、上ヒゲをつけているため、下降圧力が強いかもしれません。
来週は、これまでのサポートだった121.50円近辺がレジスタンスとして働けば、118.50円を目標に売りで攻めたいと思います。
GBP/JPY
<月足>
-ミドルライン:下向き
-ローソク足 :陰線・ミドルライン下
<週足>
-ミドルライン:下向き
-ローソク足 :陰線・ミドルライン下
<テクニカル概況>
月足は、ミドルラインが下向きかつ、ローソク足もミドルラインより下で推移しているため、下降トレンドです。MACDは、0ラインを下回り始めており、RSI・スローストキャスティクスも下降基調で推移しています。
週足も、ミドルライン下向きかつ、ローソク足の終値がミドルラインよりも下で推移しているため、下降トレンドです。しかし、MACDはゴールデンクロスしており、RSI・スローストキャスティクスではダイバージェンスが発生しており、一旦反転する可能性があります。
<来週の戦略>
来週以降で152円を割り込まず(下値を更新できず)に上昇を始めると一旦下降は終了する可能性があるため、上昇と下降を見極めてトレードしたいと思います。
152円を明確に割り込み、安値を更新できれば、146円を目標に売り、超えられずに反転すれば、164円〜170円を目標に買いで攻めたいと思います。
いずれにしても、EU離脱の是非を問う国民投票までは、世論調査を材料にボラティリティが高くなりそうなため、損切りをタイト目にするなど注意が必要そうです。
AUD/JPY
<月足>
-ミドルライン:下向き
-ローソク足 :陰線・ミドルライン下
<週足>
-ミドルライン:下向き
-ローソク足 :陰線・ミドルライン下
<テクニカル概況>
月足は、ミドルラインが下向きかつ、ローソク足もミドルラインより下で推移しているため、下降トレンドです。MACD・RSI・スローストキャスティクスともに下向きで下降基調は変わっていません。
週足も、ミドルラインが下向きかつ、ローソク足もミドルラインより下で推移していおり、下降トレンドです。MACDは、0ライン下でデッドクロスしており、RSI・スローストキャスティクスも下降基調で推移しています。
<来週の戦略>
現在、78円〜81円のレンジで推移しています。来週は、豪中銀の政策金利発表も控えているため、その結果を踏まえ、方向性を見極めた上でトレードしたいと思います。
80円を上抜ければ、86円を目標に買い、77.50円を明確に下抜ければ売りで攻めたいと思います。
今週も最後までお読み頂き有難う御財益した。
(本ブログは、個人的分析結果を記載してものであり、
利益を保証するものではありません。)
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